初めての相手から届いたビジネスメールへの返信例文とマナー集

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ビジネスの現場では、初めてやり取りをする相手へのメール返信に戸惑うことが少なくありません。失礼のない言葉遣いや適切なマナーが求められる中で、どのように返信文を組み立てればよいのか悩む場面も多いでしょう。特に、ビジネスメール初めての相手返信例文を探している方にとっては、具体的なフレーズや文の構成を参考にしたいところです。

この記事では、初対面の相手に送るビジネスメールの返信における基本的なマナーや注意点を押さえつつ、実際に使える例文をケースごとに紹介していきます。丁寧で好印象を与えるメール作成のヒントとして、ぜひご活用ください。

この記事のポイント!

  • 初対面の相手に失礼のないメール返信の基本マナー
  • 丁寧な言葉遣いや敬語表現の使い方
  • シーン別の具体的な返信例文
  • メールの構成やタイミングに関する注意点

目次

ビジネスメール初めての相手返信例文の基本ルール

  • お礼メールへの返信
     こちらこそありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
  • 質問メールへの返信
     ご質問いただいた件につきまして、以下の通りご回答申し上げます。
  • 依頼を承諾する返信
     ご依頼の件、承知いたしました。引き続きよろしくお願いいたします。
  • 依頼を断る返信
     申し訳ございませんが、あいにく今回はご期待に添いかねます。何卒ご了承ください。
  • 初めての仕事依頼への返信
     この度はお声がけいただき、誠にありがとうございます。詳細を確認の上、改めてご連絡いたします。
  • 返信が遅れたとき
     ご返信が遅くなり申し訳ございません。早速対応いたします。
  • 即答できないとき
     社内確認の上、追ってご連絡いたしますので、今しばらくお待ちいただけますと幸いです。
  • 部署・役職が不明な相手への返信
     ご担当者様
     突然のご連絡失礼いたします。○○株式会社の△△と申します。

初対面でも失礼のない言葉遣いとは


ビジネスメールにおいて、初めて連絡を取る相手には丁寧かつ礼儀正しい言葉遣いが求められます。敬語の使い方を誤ると、相手に不快感を与えてしまう可能性があるため注意が必要です。

まず重要なのは、「です・ます調」で統一し、尊敬語と謙譲語を適切に使い分けることです。例えば「拝見しました」「ご確認いただけますと幸いです」といった表現が一般的です。

また、断定的な言い回しや命令口調は避け、「〜いただけますでしょうか」「〜していただけると助かります」といった柔らかい依頼表現が望ましいでしょう。

初対面の相手には「はじめまして」という一文を冒頭に入れることで、丁寧さと配慮が伝わります

丁寧な敬語と配慮ある文面が第一印象を左右します。【1】


件名・敬称・署名などの基本マナー

相手からのメールに返信する場合、件名は原則として「Re:」を残し、必要があれば補足するのが一般的です。たとえば「Re: ○○のご相談について(株式会社○○/氏名)」のように、要件と送信者が分かる件名が好まれます。件名の構造自体が、返信の文脈や配慮を示す重要な要素であるとされます【1】。

敬称は、個人宛であれば「○○様」、役職が明確であれば「○○部長 様」、部署宛てには「○○部 御中」が基本です。相手の署名や文面に役職名がない場合は、「様」で統一するのが無難です。

署名では、氏名・会社名・部署名・電話番号・メールアドレスに加えて、自身の役職や担当業務も記載することで、相手がスムーズに自分の立場を把握できます。これは信頼の基盤を築くためにも重要な配慮です【2】。

用途敬称の例使用場面
個人あて○○様一般的なビジネス相手に
役職者あて○○部長 様相手の役職が明記されている場合
部署あて○○部 御中宛名が部署名のみの場合
メール署名の項目氏名、会社名、部署、電話、メール署名に明記しておくべき内容
敬称や署名の使い方のパターン

件名や署名の工夫が、丁寧さと信頼感を伝えるカギになります。【2】


自己紹介の有無と入れるタイミング

自己紹介は必ずしも必要ではありませんが、相手が自分のことを全く知らない場合には簡潔に入れると丁寧です。

ただし、相手からメールが届いている場合、既に会社名や名前などの基本情報は把握されている可能性があります。そのため、あらためて長い自己紹介を書く必要はありません。

一方で、自身の部署や担当領域など、相手が把握していない可能性がある情報については、一文程度で添えておくと丁寧です。

一般的には、挨拶の直後に「○○会社の○○と申します。○○を担当しております。」という形で書くと自然です。

ただし、メールの主目的が自己紹介ではない場合は長くなりすぎないように注意してください。簡潔にまとめることで、相手も要件を把握しやすくなります。

例えば、問い合わせの返信であれば「ご連絡ありがとうございます。○○株式会社の○○と申します。」と一文加えるだけで十分です。

例文: はじめまして。株式会社〇〇の△△と申します。〇〇業務を担当しております。この度はご連絡いただき、誠にありがとうございます。

簡潔な自己紹介は信頼と安心感を与えます【1】

相手の情報量自己紹介の必要性例文(簡潔型)
相手がこちらを知らない必要「○○株式会社の○○と申します」
相手がこちらを知っている原則不要「部署や担当のみ補足する程度でOK」
メール署名が明確不要〜簡潔でOK「ご連絡ありがとうございます。○○です」
自己紹介の要否判断と例文

返信までの適切なタイミングと印象

ビジネスメールの返信は、なるべく24時間以内が理想です。特に初めての相手の場合、迅速な返信は信頼構築において重要なポイントとなります。

やむを得ず返信が遅れる場合には、「ご返信が遅くなり申し訳ありません」と一言添えることで印象が和らぎます。

また、内容によっては即答が難しい場合もありますが、その場合でも「確認の上、改めてご連絡いたします」といった中間報告を入れると丁寧です。

このように返信のタイミングと内容の気配りが、ビジネス上の関係を円滑に進める第一歩となります。

早めの返信と一言添える心配りが信頼につながります。【1】

状況推奨返信時間補足メッセージ例
通常の問い合わせ24時間以内「ご連絡ありがとうございます」
忙しく遅れる場合2〜3日以内「ご返信が遅れ申し訳ありません」
確認が必要な場合即時返信+後日対応「確認のうえ、追ってご連絡いたします」
返信のタイミングと表現例

ビジネスメール初めての相手返信例文【ケース別まとめ】

お礼メールへの返信例文と注意点

お礼メールへの返信では、相手の感謝に対して対等で礼儀正しい返答を心がけましょう。たとえば「こちらこそありがとうございます」「今後ともよろしくお願いいたします」といった一文があると、好印象を与えます。

同じ内容を繰り返すだけではなく、相手の行動に対しての具体的な言及があると、誠意が伝わります。「○○のご対応、誠にありがとうございました」のように述べると効果的です。

文末には「引き続きどうぞよろしくお願いいたします」など、継続的な関係を意識した表現を加えるとより丁寧です。

感謝の気持ちに応える返信が良好な関係の第一歩です。【2】

ケース使える表現例
お礼メール「こちらこそありがとうございます」
質問への返信「以下の通りご回答いたします」
依頼の承諾「承知いたしました」
依頼の丁寧な断り方「恐縮ですが、今回はお引き受けできかねます」
仕事の打診を受けたとき「ご提案ありがとうございます。前向きに検討いたします」
CC・BCCが含まれる場合「皆様」などの配慮ある呼びかけ
部署・役職が不明な相手「○○様」「ご担当者様」などを使用
各ケースと適切な返信パターン

質問メールへの返信例文とスマートな返し方

質問への返信では、相手の疑問点に的確かつ簡潔に答えることが求められます。冗長な説明を避け、「以下の通りご回答いたします」などの冒頭を使って回答を始めるのが一般的です。

内容が複数ある場合は、箇条書きや段落分けを用いると、読みやすく伝わりやすくなります。

また、最後に「ご不明な点がございましたらご遠慮なくお知らせください」と付け加えることで、相手への配慮と丁寧な印象を与えることができます。

わかりやすく誠実な回答が、信頼関係を築く鍵となります。【2】


依頼メールへの返信例文と断る場合の表現

依頼メールの返信では、受け入れる場合も断る場合も明確かつ丁寧に返すことが重要です。承諾する場合は「承知いたしました」「お引き受けいたします」といった明快な表現が望ましいです。

一方、断る場合には「恐縮ですが」「誠に申し訳ございませんが」などの前置きを使い、理由を簡潔に伝えると同時に誠意を示すことが必要です。

代案や他の対応策を添えると、より柔らかく、建設的な印象を与えることができます。

相手の立場に配慮しつつ、誠意ある対応を心がけましょう。【2】


初めて仕事の打診を受けた際の返信例文

仕事の打診を初めて受けた場合は、まず感謝の気持ちを伝えることが大切です。その上で、内容に関心がある旨や確認事項を簡潔に書き添えましょう。

「この度はご連絡いただき、誠にありがとうございます」や「内容を拝見し、前向きに検討させていただきたく存じます」などの表現が一般的です。

詳細確認が必要な場合でも「確認の上、追ってご連絡差し上げます」と一言添えれば、前向きで丁寧な姿勢が伝わります

感謝と前向きな意志を表すことで、信頼を築くスタートになります。【2】


CC・BCCがある場合の返信での配慮とは

CCが含まれているメールに返信する際は、「全員に返信(Reply All)」を基本とし、関係者全体に配慮した文面を心がけます。「皆様」などの表現を使うと丁寧です。

一方、BCCで届いた場合は他の受信者が見えていないため、原則として個別に返信するのがマナーです。

内容に応じて、必要な情報が適切に届くようにするための判断力も求められます。

宛先の違いによって返信方法を使い分け、無用な混乱を避けましょう。【2】


相手の部署や役職が不明な場合の対処法

相手の部署や役職が分からない場合には、無理に肩書をつけず「様」で統一するのが無難です。また、本文中では「ご担当者様」といった表現がよく使われます。

相手の署名に情報があればそれを参考にし、適切な敬称に変更することも可能です。確信が持てない場合は、丁寧さを優先した呼び方を徹底しましょう。

不確かな情報には踏み込まず、丁寧な呼称を使うことが失礼を避けるコツです。【2】


よくある質問(Q&A)

メールで相手の名前を間違えてしまった場合、どうすればいいですか?

間違いに気づいたら、速やかにお詫びのメールを送りましょう。「お名前を誤って記載してしまい、大変失礼いたしました。」と素直に謝る姿勢が信頼回復につながります。

相手から返信が来ない場合、催促してもいいのでしょうか?

重要な案件であれば、2〜3営業日を目安に丁寧な言い回しで催促しましょう。たとえば「先日ご連絡させていただいた件について、念のためご確認のお願いを差し上げます」といった表現が無難です。

メールの文末に「以上」と書くのは適切ですか?

カジュアルなビジネス環境では問題ない場合もありますが、初対面やフォーマルな場では避けた方が無難です。「取り急ぎご連絡申し上げます」や「何卒よろしくお願いいたします」が適切です。

添付ファイルがあることを忘れて送信してしまいました。どう対処すべきですか?

すぐにフォローアップメールを送り、「先ほどのメールに添付を失念しておりました。大変失礼いたしました。」と謝りつつ、改めてファイルを添付してください。

英語表記の社名はカタカナにしてもよいですか?

社名は基本的に正式名称を使い、英語表記をそのまま使うのが望ましいです。ただし、読みやすさを優先する場合はカッコ書きで「(○○社)」など補足しても構いません。

相手が外国人で敬称が分からない場合はどうすれば?

英語での対応が適切な場合は「Mr.」「Ms.」を使用し、日本語の場合は「○○様」で統一すると無難です。社名の後に「ご担当者様」もよく使われます。

メールに使うフォントや文字サイズに決まりはありますか?

明朝体やゴシック体、サイズ10.5pt〜12pt程度が一般的です。特にビジネス文書では可読性が重視されるため、極端に小さい文字や装飾は避けましょう。

件名に「重要」「至急」などの言葉を入れてもいいですか?

内容が本当に緊急であれば使用しても構いませんが、頻用すると信頼を損なう恐れがあります。必要性を慎重に判断し、「【至急】○○のご確認について」など具体的に記載しましょう。

初めての相手から届いたビジネスメールへの返信例文とマナー集 まとめ

  • 初対面の相手には丁寧な敬語と柔らかい依頼表現を使うべき
  • 件名は簡潔かつ明確にし、署名には必要な情報をきちんと記載する
  • 自己紹介は必要最低限に留め、文頭に自然に入れるのが望ましい
  • メールの返信は24時間以内を基本とし、遅れる場合は一言添える
  • お礼メールには相手の行動への具体的な感謝を含めると好印象
  • 質問への返信は簡潔で明確に、箇条書きなども有効
  • 依頼を断る際は理由を添えつつ、代案があれば示すと丁寧
  • 仕事の打診には感謝と関心を示し、確認後の対応を伝える
  • CCやBCCの返信では配慮すべき相手全体を意識して文面を作成する
  • 相手の所属が不明な場合は「ご担当者様」など無難な表現を使う

参考文献

【1】李 婷(2023)『ビジネスメールにおけるメタ言語表現から読み取れる待遇意識』待遇コミュニケーション研究, 20号。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/tcg/20/0/20_51/_pdf

【2】Miftachul Amri『インドネシア語・日本語ビジネス電子メールについて』亜細亜大学大学院 言語学研究科。
https://www.agu.ac.jp/pdf/graduate/thesis/letters1/34-1.pdf


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