「もう少し時間をください」と伝えたい時のビジネスメール例文集

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「もう少し時間をください」と伝えたい時のビジネスメール例文集

ビジネスの現場では、納期や回答期限を守ることが信頼につながる一方で、どうしても対応に時間がかかってしまう場面もあります。
そんなときに役立つのが「もう少し時間をくださいと伝えるビジネスメール」です。とはいえ、時間を求める表現は伝え方を誤ると相手に不快感を与えかねません。
この記事では、丁寧で失礼のない言い回しや、状況に応じた例文、英語での表現、そしてフォローのコツまで、「もう少し時間をくださいと伝えるビジネスメール」の基本と実践的な使い方をわかりやすくご紹介します。

この記事のポイント!

  • 丁寧で失礼にならない依頼表現の使い方がわかる
  • 状況別に適したメールの書き方が理解できる
  • 英語での「時間をください」表現が学べる
  • メール送信後のフォローやマナーが把握できる
目次

もう少し時間をくださいビジネスメールの正しい伝え方とは?

なぜ「もう少し時間をください」が言いづらいのか

ビジネスシーンでは、相手の期待に応えることが信頼につながるため、納期や回答期限に間に合わせるのが当然という空気があります。こうした中で「もう少し時間をください」と伝えるのは、相手に迷惑をかけるのではないか、評価が下がるのではないかという不安を感じやすい表現です。

しかし、黙って遅れるよりも、事前に丁寧な言葉で連絡するほうが誠実な印象を与えます。要は「どう伝えるか」が鍵になります。

失礼にならない伝え方を知るだけで安心できる

相手に配慮しつつ時間を求める言い方として、「お手数をおかけしますが」「恐縮ですが」「ご迷惑をおかけいたします」などのクッション言葉を冒頭に入れると、柔らかく丁寧な印象になります。

たとえば、「恐縮ですが、確認に少々お時間を頂けますと幸いです。」といった表現であれば、相手の理解を得やすく、印象も損なわれにくくなります。

伝え方のバリエーションを知っておくことで、場面に応じた適切な調整が可能になり、不安なくメールが送れるようになります。【1】

ビジネスで使える丁寧な言い回しの基本

ビジネスメールでは、直接的な表現よりも遠回しで丁寧な言い回しが好まれます。特に「もう少し時間をください」と伝える際は、依頼の形にして、相手の了承を得る構成にすると丁寧です。

例:

  • 恐縮ですが、もう少々お時間を頂戴できますと幸いです
  • ご多忙のところ恐れ入りますが、引き続きご猶予いただけますでしょうか
  • ご確認にお時間をいただきたく、お願い申し上げます
  • 誠に勝手ながら、あと1日だけお時間をいただけますでしょうか
  • お手数をおかけしますが、今しばらくお待ちくださいますようお願い申し上げます
  • 現在、社内で確認中のため、ご返答までに少しお時間をいただきたく存じます
  • ご迷惑をおかけいたしますが、もう少しだけお時間をいただけますと助かります
  • 詳細確認中のため、追って改めてご連絡させていただきます
  • ご返信までに数日ほど猶予をいただけますよう、お願い申し上げます
  • 恐れ入りますが、〇日までお時間をいただけますとありがたく存じます
  • ご期待に沿えず恐縮ですが、現在調整中のため今しばらくお時間を賜りますようお願い申し上げます
  • 検討に時間を要しておりますので、もう少々お待ちいただけますでしょうか
  • 本件について、慎重に確認を進めておりますため、少しお時間をいただきます
  • ご不便をおかけいたしますが、再度確認の上、ご連絡差し上げます

また、「〜してもよろしいでしょうか」や「〜いただけますでしょうか」といった疑問形を用いると、柔らかい印象になり、相手にも配慮していることが伝わります。【2】

相手の印象を損なわないメール文のポイント

相手に誠意を伝えるためには、単に時間を求めるだけでなく「理由」と「謝意」をセットで伝えるのがポイントです。

例: 「現在、関係各所との最終確認を行っているため、回答までに少々お時間をいただきたく存じます。ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。」

このように、状況説明と丁寧なお詫びの表現を加えることで、相手に与える印象は大きく改善されます。

迷ったときに使えるクッションフレーズ集

ビジネスメールで即答が難しいとき、まずは返事を遅らせるためのクッションフレーズを活用しましょう。これにより、無回答にならず相手に配慮した対応ができます。

使える例:

  • 「一度、社内で確認いたしますので、少々お時間を頂戴できますと幸いです。」
  • 「確認の上、改めてご連絡申し上げます。」
  • 「取り急ぎご返信申し上げます。詳細につきましては、追ってご連絡させていただきます。」

これらは「今すぐ返事できないけれど対応中」というメッセージを上手に伝えられます。【3】

もう少し時間をくださいビジネスメールの実用例と応用術

状況別・もう少し時間が欲しい時の例文集

■ 資料の確認が必要な場合
「現在、資料の最終確認を行っておりますため、ご回答までに少々お時間を頂戴できますと幸いです。」

■ 上司の確認待ちの場合
「上司の確認が必要なため、本日中のご返答が難しい状況でございます。恐れ入りますが、明日までお時間をいただけますでしょうか。」

■ 業務が立て込んでいる場合
「別件対応中のため、対応にお時間を要しております。〇日までに必ずご連絡いたしますので、今しばらくお待ちいただけますと幸いです。」

英語で伝える「もう少し時間をください」表現

ビジネス英語で丁寧に時間を求める場合は、以下のような表現が使えます:

  • Could you please allow me a bit more time to complete this?
  • I’d appreciate it if you could give me until [date] to respond.
  • I’m currently reviewing the details and will get back to you shortly.

丁寧さを損なわずに依頼するには、”please” や “appreciate” などの語句を含め、直接的すぎない表現を選ぶことが大切です。

テンプレート活用でスムーズなやり取りを

文章をゼロから考えるのが負担に感じる場合は、**テンプレートをベースに調整して使うのが効率的です。**以下は汎用的なテンプレート例です:

件名:ご回答についてのお願い

〇〇様

いつもお世話になっております。〇〇の件につきまして、現在確認作業を行っております。

つきましては、ご返信までに〇日ほどお時間をいただけますと幸いです。

ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

必要に応じて、内容や期間を差し替えることで、さまざまな場面に応用できます。

メールを送ったあとのフォローと気配り

一度「時間をください」と送った後は、進捗があったタイミングで早めに連絡するのがベストです。待たせた分、誠実な対応で信頼につなげましょう。

「先日はお時間を頂戴しありがとうございました」や「お待たせして申し訳ございません」など、フォローのひと言があるだけで印象は大きく変わります。

あわせて、返信の期限を再提示したり、見通しを伝えることも大切です。

返事が遅れる場合の注意点とマナー

どうしても予定よりもさらに遅れそうな場合は、「連絡が遅れたことへのお詫び」と「新しい目安の提示」をセットで伝えましょう。

例:
「ご連絡が遅くなり誠に申し訳ございません。確認に時間を要しており、〇日までにはご返答させていただきます。」

加えて、遅れた理由を簡潔に説明し、責任感を示すことで、相手に与える不安を和らげることができます。

参考文献一覧

【1】『日本語によるビジネスEメールの配慮言語行動を示す際にビジネスパーソンが抱える困難点』横川未奈, https://business-japanese.net/journal/BJ005/4_yokokawa.pdf

【2】『ビジネスメールにおける日本語の対人配慮の示し方』, https://swu.repo.nii.ac.jp/record/163/files/2015-5.pdf

【3】『ビジネスメールにおけるメタ言語表現から読み取れる待遇意識』李 婷, https://www.jstage.jst.go.jp/article/tcg/20/0/20_51/_article/-char/ja

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